住宅用火災警報器の奏功事例と消火器の取扱方法
住宅用火災警報器について
平成18年6月1日から寝室などに住宅用火災警報器(以下住警器)の設置が義務化されています。ここで、設置した住警器により火災に至らなかった事例を紹介します。
事例1
就寝中、ストーブ付近に干していた洗濯物が何らかの原因により落下し着火に至り、住警器の警報音で目が覚め、消火したもの。
○設置の経緯 義務化を知り、所有者が設置。
○損 害 状 況 初期消火するも全焼したが、家人は避難できた。
事例2
寝室で喫煙し灰皿で火を消した後、灰皿にたまった吸い殻をゴミ箱に捨て就寝。住警器の警報音で目が覚め、消火したもの。
○設置の経緯 義務化を知り、所有者が設置。
○損 害 状 況 寝室一部を焼損したが、人的被害なし。
事例3
台所にあるガスコンロにフライパンをかけ、点火したまま外出した。偶然訪問した知人が住警器の警報音に気付いた。
○設置の経緯 義務化を知り、家人により設置する。
○損 害 状 況 物的、人的被害なし。
住警器の警報音により火災に至らなかった例や、火災にいち早く気付き避難することによってやけど等を免れた例が多く、人命を守るために活躍している住警器です。原因として多くあげられるのは、ガスコンロなどを離れるときに火を消し忘れることや、寝たばこによるなどの放置する行為から火災に発展していく事例が多くみられます。
住宅用火災警報器の設置や点検方法についてはこちら。
消火器使用方法について
火災発見時の初期消火として消火器があり、一般住宅には設置義務はありませんが、火災の備えとして設置する家庭が増えています。いざという時に消火器を効果的に使うために消火器の正しい知識を身につけましょう。
消火器使用方法
①火災を発見したら大きな音などで周りに知らせる。
周りに知らせることで、119番通報や近隣の住民を避難するタイミングが早くなります。
②消火器を火元の近くまでもってくる。
火元に近すぎると炎の輻射熱でやけどをする可能性があるので、約2m~3m離れる。
③安全栓を抜く。
④ノズルを取りだす。
ノズルの先端をもって取り出す。
⑤ノズルを火元に向けてレバーを握る。
1レバーを握り、噴射したのを確認したら掃くように火元に近づきます。レバーを握れない場合は消火器を地面に置いた状態でレバーを上から押します。ただし天ぷら油火災は直接火元に放射すると、放射圧力により油が飛び散りやけどする危険があるので、いったん壁などに当てることが大切です。
■消火器取扱上の注意点■
①火が天井に達している場合は消火器の能力を超えているので避難するのが先決です。
②消火に夢中になりすぎて逃げ場を失っては大変ですので、消火器を使う際は必ず逃げ道を背面に確保できる位置で消火しましょう。
総務省消防庁HPに消火器使用方法の説明動画などが掲載しています。
総務省消防庁HP 住宅用消火器(外部リンク)
住宅用火災警報器や消火器の悪質訪問販売の注意喚起はこちら。
2020年10月7日 更新 | 消防本部からのお知らせ一覧へ